みなさんはアイデアに逃げられていませんか?

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第32回

~『「超」整理法』(のぐち・ゆきお)を読んで学んだこと~

 

アイデアは捉まえないと逃げてしまう

 

本書は知人から薦められて読みました。なんでも、パソコンのデータ管理については、分野ごとに分類するのではなく、日付で管理した方が良いとのこと。

ただ、ファイルを日付で管理することに関しては、実は、私も以前そのことに気がつき既に実践しています。ですので、そのこと自体は別に真新しいことではありませんでしたが、日付で管理すること自体に確信があったわけではなく、同じ考えをもって人がいて、しかも、本をまで書いているということで、興味をもって取り寄せました。

驚いたのは、本書が発売されたのは1992年であるということです。当時は、まだコンピュータもさほど普及していなかったと思いますが、著者はいち早く活用しています。

いずれにせよ、本書を紹介してくれた知人には申し訳ないのですが、私が本書を読んで一番気になったのは、整理法についてではなく、アイデアに関することです。以下に断続的に引用します。

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81-%E6%99%82%E9%96%93%E7%AE%A1%E7%90%86-%E6%99%82%E9%96%93-%E3%83%91%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B9-%E3%82%84%E3%82%8B-2%E7%95%AA%E7%9B%AE-2061849/


【この本のポイント!】

第四章 アイディア製造システム

(前略)

理想的なインキュベイター

それは、知的な人々を周りに持つことだ。そして、さまざまな問題を話し合う。そこでの刺激の中から、アイディアが生まれてくる。食事をしながら、コーヒーを飲みながら、雑談をしながら、あるいは、少人数の会合で。

(中略)

まず、こうした人々は、どこにでもいるものではない。仮にいたとしても、あなたが一方的に利益を受けることはできない。あなたも相手に寄与する必要がある。有能な人間は、一方的な家庭教師に時間を取ってくれるほど暇ではないだろう。つまり、このインキュベイターは、双務的でないと成り立たないのである。そこで、われわれは、たとえ不完全であっても、次善の支援システムを探す必要がある。

誰にも利用できるアイディア製造システムとは、浮かんではすぐに消えるアイディアをつかまえ、これを編集する作業を支援する体制である。具体的には、メモの収集手段とパーソナル・コンピュータだ。この二つを組み合わせると、アイディア製造機になる。

『「超」整理法』P167~169

(中略)

ゆさぶり目的の読書は、学ぶ姿勢で読むのではなく、自分の考えをチェックするために読む。本を読みながら、思いついたことをメモする。また、本を読んだあとには、頭の中にいろいろな考えがでてくるので、つねにメモできる態勢を整えておく。このような目的のためのメモ法としては、録音メモが最適と思う。

(中略)

『「超」整理法』P185

(前略)

自分をメモする

アイディア製造システムは、二つの要素からなっている。メモをとることと、それをコンピュータで編集することである。後者についてはすでに述べたので、メモについて述べる。

ここでメモというのは、他人の話のメモではなく、自分の考えのメモである。つまり、アイディアを逃さないための手段だ。

アイディアはどこで出るか?仕事を続けているかぎり、どこででも出る。散歩中、寝る前と起きたとき、風呂の中(北宋の文人政治家欧陽修は、文章を作るときに優れた考えがよく浮かぶ三つの場所として馬上、枕上(ちんじょう)、厠上(しじょう)をあげた。これがいわゆる「三上」である。私の三上は少し違うが、メモを取りにくい場所である点では似ている)。人間は、思ったよりもいろいろなことを考えているものだ。ただ、それが捉えられずに消えてしまっているだけである。作業に取り掛かっているときは、どんどんアイディアがでる。

しかし、浮かんだアイディアは、すぐ消える。「こんな重要なことは、メモしなくても覚えているだろう」と考えると、大変なまちがいだ。アイディアの逃げ足は、非常に速い。「何か重要なことを思いついた」という記憶しか残らず、内容はあとかたもなく消える(仕事を電話で邪魔されたくない大きな理由は、ここにある)。したがって、浮かんだアイディアをすばやく捉えて固定することは、アイディア製造システムのなかで、きわめて重要な意味をもつ。

(後略)

『「超」整理法』P189~190

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB-%E7%B4%99-%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9-%E6%9B%B8%E9%A1%9E-%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AF-%E4%BB%95%E4%BA%8B-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF-1614223/

 

確かに、アイデアというものは、「アイデアよ、出てこい!」と念じたり、叫んだりすれば出てくるものではありません。その理由は簡単で、自分一人で考えているからです。

みなさんもよくよく考えれば思い出すと思いますが、アイデアがパッとひらめく時というのは、誰かと会話している時が一番多いと思います。さらに言えば、これはあくまで個人的な見解ですが、普段よく会わない人と話している時、人が大勢いる場所や商品が溢れている場所に行った時にアイデアがパッと出てくる場合が非常に多いです。これは、脳に普段とは違う刺激を与えることで思考のズレが生じ、普段とは異なる角度からモノゴトを考えるとができるからだと思います。

実際、人と会うこと、人が大勢いる場所や商品で溢れている場所へ行くことは非常に疲れます。ただ、この疲れる原因は、脳に対するインプットが多くなるからだと思います。

また、読書中もアイデアが生まれやすい時の一つです。これは、読書オタクの第1回でもお伝えしましたが、読書とは著者との会話だからです。そして、読書が疲れるのは、基本的に普段会わないような人(著者)と会話することで、脳に対して普段と異なる刺激が与えられるからです。

 


画像引用元:

https://pixabay.com/ja/%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9-%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%83%A1%E3%83%A2%E5%B8%B3-%E8%B5%B7%E6%A5%AD%E5%AE%B6-%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E5%A5%B3%E6%80%A7-%E3%82%A8%E3%82%B0%E3%82%BC%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96-620817/

 

ただ、このようにしてせっかく獲得したアイデアも、ちゃんと保管しておかなければ逃げてしまいます。私も夜寝ている間や明け方に思いついたアイデアをメモらずに失敗したことが何度もあります。本書に書かれているとおり、こんな大事なことはメモしなくても覚えているだろうとたかをくくっていたのです。

今では、横になっていても飛び起きてメモしますし(それを何度も繰り返すことで、なかなか眠れないことがあるのが難点ですが。。。)、読書中でもメモしますし、人と話している時や作業中でどうしても手が離せないときは、それらが終わった後やまだ記憶が鮮明なうち(インパクトにもよりますが、だいたいは24h以内)にメモするようにしています。

みなさんも、せっかく思いついたアイデアを逃さないよう、面倒でもすぐにメモを取るクセをつけましょう!

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E8%B6%85%E3%80%8D%E6%95%B4%E7%90%86%E6%B3%95%E2%80%95%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E3%81%A8%E7%99%BA%E6%83%B3%E3%81%AE%E6%96%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%87%8E%E5%8F%A3-%E6%82%A0%E7%B4%80%E9%9B%84/dp/4121011597

 

参考図書:『「超」整理法 情報検索と発想の新システム』

発行年月:1993年11月

著者:野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)

発行所:中央公論社

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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