ビールのアテに

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ビールのアテに「魚の皮」!?

 

【広州のビール】

広州の夏は長いです。散り終えた桜の余韻に日本人が浸っている頃、広州ではセミが元気に鳴き始めています。また、日本では紅葉色めく季節になっても、広州の人々は半袖の服を着て“好热呀(暑いなぁ)”と嘆いているのです。

私が広州に留学していたときも、烈火の如き気温に晒されうんざりしていました。

 


画像引用元: http://www.todayfocus.cn/p/4386.html

 

毎日毎日茹だるように暑く、水を飲んでもすぐに喉が渇く。こんな日が続く内に、私の脳みそと喉はあることを欲するようになりました。

 

画像引用元: http://animalive.me/kawaii/inunonatubate-ganbarou

 

「キンキンに冷えたビールをゴクッと飲みたい!」

 

画像引用元: http://mameshibamarurinpa.seesaa.net/article/414066253.html

 

画像引用元: http://ameblo.jp/luce88/entry-12057437678.html

 

広州には“珠江啤酒(珠江ビール)”という、中国国内では青島ビールに次ぐ売上を誇る地ビールがあります。味はとても濃厚でキレがあり、かといって変なクセがあるわけでもなくゴクゴクっと飲めてしまうこのビール、個人的には中国のビールの中で1番おいしいと思っています。授業終わりに友達と飯を食べながら“珠江啤酒”を飲むことが、私の楽しみになっていました。

 

画像引用元: http://detail.net114.com/chanpin/1007234203.html

 

【魚の皮】

ある日のこと、ご飯仲間の一人が「魚の皮料理って知ってるか?」と聞いてきました。魚の皮料理!?鮭の皮を食べるのは好きだけれども、あれはあくまで鮭がメインであって皮は「オマケ」だ。そんなオマケをメインにした料理なんてあるのか。私は彼に知らないと答えると、彼は「広州の隠れた名物で、ビールに物凄くあうらしいよ!」と教えてくれました。

画像引用元: http://spotlight-media.jp/article/131992983225291017

 

なるほど。流石は「飛んでいるものは飛行機以外、4本足のものは椅子以外なんでも食べる」広東人である。彼らの食への探究心にひとしきり感心した後、友達が言った「ビールにあう」という魔法の言葉に釣られて、彼と魚の皮を食べに行くことにしました。

 

【うまい!ビールと魚の皮】

広州の現在と過去が混じり合う通り、「上下九路」。

画像引用元: http://old.hua168.com/tags/jiedao/list-335.html

 

古き良き時代の建物が軒を連ねる路地の外れに、そのお店はありました。夏の暑さを癒やしに来たお客さんたちの喧騒や、彼らを愛想よくさばいていくおばちゃん店員たち。そんな様子を見ていると、ひとりの店員さんが僕達に気づき、席まで案内してくれました。

“要什么(ご注文は)?”中国のお店とは思えない程愛想のいいおばちゃん店員に驚きながら、“珠江啤酒”1瓶ずつと例の魚の皮“凉拌爽鱼皮”を注文。するとすぐにキンキンに冷えたビールがきました。

“飲勝(乾杯)!”カンっと瓶と瓶がぶつかる音を響かせた後、すかさずグビッとひとくち。ああ、“好喝(うまい)”!

 

画像引用元: http://thewallpaper.co/cheers-wallpaper-drink-hands-glass-beer-grab-full-hd-abstract-high-resolation-iphone-background-images-widescreen-abstract-1600x1200/

 

ビールが来てから約3分後、ついに“凉拌爽鱼皮”がきました。赤いお皿の上には、一口サイズに切られた魚の皮がもっさり。そこにはパクチー、ピーナッツ、白ゴマが和えられ、醤油ベースのたれがかかっていました。見た目はすごくさっぱりしているが、果たして味の程は?恐る恐る口に運ぶと…。

 

 

んん、“非常好吃(すっごくおいしい)!”コリコリした食感にさっぱりした味のタレが絡みあい食欲を増進、さらにパクチーの風味とピーナッツの塩気、そして白ゴマの香ばしさが見事に化学反応を起こし、私の舌の上で踊り始めました。噛むたびに弾力を感じ、風味が口の中に広がる。飲み込むときの「ちゅるん」という喉越しの良さは一種の快感をもたらしてくれました。そして何よりビールに合う!さっぱりした味が濃厚な“珠江啤酒”と相性がよく、ビールを飲んだら皮、皮を食べたらビール、と手が止まらなくなりました。

あっという間に平らげ、すかさずおかわりを注文。また食べ始めると、今度はビールがなくなった!そんな風に延々とおかわりを繰り返しベロンベロンに酔っ払った私たちは、へべれけになりながらその店をあとにしました。

 

【食は広州にあり】

“食在广州(食は広州にあり)”という言葉がある通り、広州にはたくさん美味しい食べ物がありました。

 

画像引用元: http://www.viviyoo.com/trave_645.html

 

その中で“凉拌爽鱼皮”は非常に地味で庶民的なものでした。そんな料理だからこそ、飾り気のない「広州の味」としてひっそりと愛されているのだと思います。みなさんが広州へ行き、「焼売とか鳥の脚とか食べ飽きたな」と思った際は、是非この魚の皮を食べに行き、庶民の味を楽しんでみてください。その際は“珠江啤酒”もお忘れなく。

 

武井宏光

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