信用革命はもう始まっています!

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第80回

~『革命のファンファーレ』(西野亮廣著)を読んで学んだこと~

 

これからは信用を稼ぐ時代です。

 

本書はお笑い芸人であるキングコングの西野亮廣さんが書いた本です。

正直に言って衝撃を受けました!

単純にすごい人がいるなと思い、今までの彼のイメージが完全に覆りました。彼のことを詳しく知っているわけではありませんが、どうも炎上している人というイメージがありました。要は、あまり良いイメージはなく、本書を読むまでは、彼の好感度は低かったと言わざるを得ません。

先日のある会合で、同席していた知人にも本書を薦めたところ、実は、彼も本書が書店に山積みされていたのを目撃していましたが、「芸能人が書いたつまらないエッセイ」という先入観があったようで、手に取ることもしなかったそうです。ただ、私が手に持っている本を見せてくれと言って少し読んでいましたが、確かに(イメージしていたのとは)全然違うと言っていました。

西野さんはお笑い芸人としてはそれなりに有名な人だと思います。

特に、2005年~2012年までは、『はねるのトびら』というフジテレビ系列のバラエティ番組でレギュラー出演していましたし、『笑っていいとも!』では曜日レギュラーと務めていました。ちなみに、同じフジテレビ系列の『めちゃ2イケてるッ!』は1996年から始まり、今月末で終了しますが、めちゃイケのメインがナインティナインであるように、はねトびのメインはキングコングという状態で、そういう意味では、芸能人として成功者の一員であることは間違いないと思います。

ただ、一方で、これは記事か何かで読んだことがありますが、彼としてもテレビのゴールデンタイムにレギュラー番組を持ったのにもかかわらず、自分が思っているようなスターになっていないということに不満を感じていたようです。

最近はあまりテレビに出ていないようですが、これは意図的にやっているようで、テレビに出てスターになれないようなら、別の道でスターになろうとしているようです。

いずれにせよ、「芸人」というあいまいな職業をどのように定義するかにもよりますし、肩書なんていくらあってもいいと思いますが、本書を読んでまず思ったのは、彼はビジネスマンだということです。

恐らく、いろんなことを経験したことでここまで辿り着いたのでしょうが、読書オタクが最近読んだ本の中でも本書は久々に衝撃を受けた本でした。すべてをご紹介することができなくて残念ですが、以下に一部を引用します。

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/エネルギー-ターン-梨-エネルギー革命-電球-太陽-3141242/

 

【この本のポイント!】

 

お金を稼ぐな。

信用を稼げ。

「信用持ち」は現代の錬金術師だ。

 

信用の勝ち取り方

(中略)僕の信用の勝ち取り方について語ることにする。「好感度」ではなく「信用」の勝ち取り方だ。「認知」ではなく、「人気」の勝ち取り方だ。

適当に参考にしてくださいな。

タレントとして信用を勝ち取る為に、まずは「嘘をつかない」ということを徹底した。

仕事だからといって、マズイ飯を「美味(うま)い」とは言わない。

それが、「美味い」と言わなければいけない現場だとしたら、そもそも、そんな仕事を受けない。

昔、グルメ番組に出演した時に、釣りたての魚を漁師さんが船上でさばいてくださって、他のタレントは「新鮮で美味し~い」と食べていたが、シンプルにマズかった。あと、まな板が汚かった。

やっぱり魚は1~2日置いた方が美味い。

ただ、タレントは、この場面で、「マズイ」とは言えない。

言ったところでカットだ。

テレビに出るからには「新鮮で美味し~い」と言わなければならないのだが、その頃、ツイッターのタイムラインには「あれは嘘だよ。魚は1~2日置いた方が美味しいよ」というコメントが流れている。テレビに出演しながら、一方で、そのタイムラインを見た人達からの信用を失っているのだ。

タレントは嘘をつかざるをえない環境に身を投じ、信用を失ってしまうわけだ。

嘘は「感情」でつくのではない。我々は「環境」によって嘘をつかされる。

以上の理由から、僕は、嘘をつかざるをえない環境にあるグルメ番組のオファーは全てお断りするようにした。(中略)

意思を明確に表明する。

もう一つ。

「嘘をつかない」ということは「自分の意思を明確に表明する」ということと同義だ。

というわけで、相手が大先輩のナインティナインの岡村さんであろうが、テリー伊藤さんであるうが、言いたいことは言う。そして言いたいことが言える環境を作っておく。

たとえば。

いろんなところでニュースになったので御存知の方もいらっしゃるかもしれないが、僕は今年の春、番組収録中に帰った。(中略)

やりたいことは分かる。

きっと『アメトーークー!』での東野さんや、『ゴッドタウン』での劇団ひとりさんや、おぎやはぎさんがやられているような「イジリ」をしたかったのだと思う。

ただ、東野さんや、劇団ひとりさんや、おぎやはぎさんと、そのディレクターが決定的に違う点は、「そこに信頼関係がなかった」ということ。

芸人の「イジリ」は信頼関係で成り立っている。

東野さんの無茶ブリに応えるのは、「結果がどちらに転ぼうと東野さんが拾ってくれる」という東野さんに対する絶対的な信頼関係があるから。

問題は「何を言ったか?」ではなく、「誰が言ったか?」だ。

信頼関係のない「イジリ」はイジメだ。

イジリとイジメのの境界線は言葉の強弱ではなく、“信頼関係の有無”だと僕は考えている。

まだ信頼関係が築けていない後輩を部室に呼び出して、パンツを脱がせて「イジってやってるんだから、ちゃんとリアクションをとれよ」というのはイジメだ。

当然、イジメに参加し、それを「面白いでしょ?」とテレビで流すわけにはいかないので、その時僕は、収録中に帰ることにした。

ここで僕が明確に表明した意思は「イジメには徹底的に参加しません」だ。

意思を表明できる環境を作る

この問題は連日テレビで取り上げられた。

『サンデー・ジャポン』という番組で、コメンテーターの西川史子さんは「こんなこと、タレントをやっていたら日常茶飯事。私も経験があるけど我慢している。西野さんも我慢すべき」とコメントされたが、過労自殺をした方の御遺族の前で同じ台詞を言ってみるといい。

それと、もう一つ。

さも「帰らず我慢している自分は、人としても一枚上手」といった感じで話されていたが、そもそも西川史子さんに「収録中に帰る」という選択肢があったのかは甚だ疑問だ。

当然だが、これによって、僕は前述の番組には未来永劫出られなくなる。

その番組を放送しているテレビ局との関係も際どいところ。

「面倒クセー奴だな」となると、似たような番組にオファーもなくなる。

テレビの仕事が遠退くわけだ。

テレビを収入源としているタレントさんにしてみれば、これはなかなか厳しい選択だ。

つまり僕の言い分を要約すると、「帰らないんじゃなくて、帰れないじゃないの?そもそも、帰るという選択肢を持っていないのに、『私なら残ります』とか言ってんじゃないよ」といったところ。

もう一度言うが、「嘘をつかない」ということは、「自分の意思を明確に表明する」ということだ。

ことテレビに関して言えば、テレビ以外の収入が安定していないと、なかなかテレビには意見しづらい。

自分の意思を明確に表明する為には、意思を明確に表明できる環境を作っておく必要がある。

感情は環境に支配される。(後略)

『革命のファンファーレ』P42~P51

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/ファンファーレ鉄道-トランペット-strassenfasnet-641207/

 

今回の引用箇所に限らず、本書の他の箇所でも、彼は自分の言いたいこと、書きたいことをズバリと表現しています。吉本興業の先輩に対しても臆せず物申すといった感じで、とても素直で勇気がある人なのだなと思いました。ひょっとしたら、出版物ということでこれでも気を使って多少は抑えているのかもしれませんが、読んでいるこちらとしては、潔くて清々しい気持ちにさせられます。

本書でも繰り返し述べられていますが、これからの時代は信用が大事になってきます。

読書オタクが住んでいる中国もその御多分に漏れず、芝麻信用に代表されるように、個人の信用を格付けし、それを応用するアプリが増えてきました。

アプリ単独の話であれば、その格付けに一喜一憂する必要はありませんが、その格付けによってできることとできないことが変わってくるとなると話が異なってきます。

簡単に言えば、信用が高い人は、デポジットが不要になったり、安く使用できたりする反面、信用が低い人はサービスを利用できないといったことが発生します。

最近は、シェア自転車をはじめとするシェア関係のサービスや無人コンビニに代表される無人系のサービスが中国で浸透し始めていますが、これらは個人の信用によって成り立っているサービスです。ですので、信用がある人がこれらのサービスを利用する際に本来払うべきデポジットを払わなくても済むというのは合理的ですし、逆に信用が低い人にはそのリスクヘッジとして高いデポジットを要求したり、利用を制限したりするのは当然の話です。

もちろん、これらの信用アプリには学歴や収入なども影響するようで、その辺は中国的だなと思いますが、普通に使用している人の信用が上がり続け、モノやサービスをぞんざいに扱っている人の信用が下がって制限されるのは当たり前のことだと思います。

人によってはこれは信用差別だと思うかもしれませんが、ここでのポイントは、信用が低くなければ特に影響はない。ということです。

もちろん、たとえばホテルを例にすれば、信用が高くなることでホテルにチェックインする時にデポジットがいらなくなるのであればとても便利ですが、普通の信用でこれまで通りのデポジットを要求されたところでさして不都合はありません。それよりも、自分がしでかした過去の行為によって信用が低くなり、その結果、高いデポジットを要求されたり、宿泊拒否されたりするのは致し方ないと思います。

つまり、まともに生きているほとんどの人にとってはメリットの方が大きくなる可能性が高いのです。

そして、これが一番重要なのですが、このようなテクノロジーは、間接的に人の行動も変えるということです。

話を戻しますが、本書の中でも、彼は認知されることを目指しておらず、信用を積み重ねることを重視し、本物の人気を得ようとしているのがわかります。

今までの時代はお金を持っている人が一番エライというような風潮がありましたが、これからは信用がある人、信頼される人がより認められる時代が来るのだと思います。また、本書でも述べられている通り、信用があればその信用をお金に換える手段はいくらでもあるので、信用が高くなればそれに比例して収入も上がるということです。

 

まっとうに生きている人が一番得をする。そのような時代がもうそこまで来ています。

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/革命のファンファーレ-現代のお金と広告-西野-亮廣/dp/4344031555/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1520671560&sr=1-1&keywords=%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%81%AE%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AC

 

参考図書:『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』

発行年月:2017年10月

著者:西野亮廣(にしの・あきひろ)

発行元:幻冬舎

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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